秋山かほる

 下の表を見てください!これが今の日本の現状です。

 政府は今すぐにガンになったり、死んだりはしないと言いますが、それは将来も健康で生きていけるということではありません。一瞬のレントゲンと一時間あたりの放射線量は比較の対象にはなりません。まして、住み続けることと比較することなどできません。今問題となっている福島原発から出ている放射性物質は自然界には存在しません。原爆や原子炉などでウランを燃焼させることによってのみ作られるものです。微量でも人の遺伝子を切断する大変危険なものです。ドイツの研究機関は、事故の無い原発の周辺に住む子ども達の白血病の発症率を永い間にわたり調べていて、半径5キロ以内、5歳以下の子どもの白血病の発症率は他と比べて、明らかに高いのです。

 事故の無い原発の微量の放射線でも、子どもが白血病になっているのに、事故をおこした福島原発では、いったいどのくらいの放射性物質が出たのでしょうか?

 東大の研究機関によると広島原爆の20個分のもの放射線がすでに出ているということです。そして問題なのは、原爆によって放出された放射線は1年で千分の1程度まで減るそうですが、原発からのものは10分の1程度にしか減らないそうです。そして現在、その量はチェルノブイリと同様、原爆数十個分に相当する量になり、原爆汚染よりもずっと多量の放射性物質を放出したということ、これが、まず物事の重大さを考える前提であると言っています。今もなお福島原発からは放射性物質が出続けています。(※)

 有害な放射性物質が大量に放出され、今も放出が続いている福島原発、人が放射性物質をどのくらい食べたり飲んだりしても大丈夫なのか?

 安全な値などない!というのが最近の研究で明らかになっています。日本の法律では、一般公衆、年間被爆限度1ミリシーベルトと決められています。これは外部被爆と内部被爆の合計です。

 原発が多量の放射性物質を放出したことを受けて政府は飲み物と食べ物に含まれる放射性物質の限度を決めました。それが真ん中の表です。チェルノブイリ周辺のベラルーシやウクライナと比べても非常識に高い値です。これは内部被爆だけで年間5ミリシーベルトを前提にしています。こんな値を決めなくてはいけないほど事態は深刻なのです。子どもや妊婦は放射線の影響を受けやすく危険な値です。原発が事故を起こしたので、このくらいは我慢してくださいと政府は言います。そして、放射性物質が含まれていても、この値以下のものは今、市場に出回っています。この表を見て、基準値以下は安全と思いますか?

※2011年7月28日衆議院厚生労働委員会での児玉龍彦(東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)の発言

「われわれが放射線障害をみるときには、総量を見ます。それでは東京電力と政府はいったい今回の福島原発事故の総量がどれぐらいであるか、はっきりとした報告はまったくされておりません。そこで私どもはアイソトープセンターの知識をもとに計算してみますと、まず熱量からの計算では広島原爆の29.6個分に相当するものが漏出しております。ウラン換算では20個分のものが漏出していると換算されます。さらにおそるべきことにはこれまでの知見で、原爆による放射能の残存量と、原発から放出されたものの放射線の残存量は1年に至って、原爆が1000分の1程度に低下するのに対して、原発からの放射線汚染物は10分の1程度にしかならない。つまり今回の福島原発の問題はチェルノブイリ事故と同様、原爆数十個分に相当する量と、原爆汚染よりもずっと大量の残存物を放出したということが、まず考える前提になります。」


 上尾の子ども達を守れ!!

 政府は福島県を含む日本人の被爆量を決めざるを得ない立場にいます。しかし、200キロ以上離れた上尾市もそうしなければならないということはありません。上尾市は市に住む子ども達を被爆から守る政策を実施するべきです。一般質問のやり取りの結果、年間被爆量を1ミリシーベルト以下を目指すことを約束させることができました。私は上尾市から1人の子どもも白血病にしないために、福島原発の事故で涙を流すお母さんが1人も出ないように、すべての大人が努力をするべきだと思います。

そこで、公開講座を開きます 8月29日(月)1時30分より 文化センター1階です。
この基準値の飲み物と食べ物で暮らすということを具体的に説明していただきます

講師は鎌田素之さん。今年2人目のお子さんが産まれるそうです。父として環境衛生工学の研究者として身近なお話しが聞けます。

どなたでも参加できます。特にお子さんを育てているご家族のかたはぜひ!
資料代と講師料カンパで1人500円。余裕のない方は結構です。
保育はおやつ代など実費で1人200円です。事前申込み(Fax 780-3036)をお願いします。

上尾市の施設で地震にあい、身の危険を感じたが、市から何の誘導もなく、困惑したという声が寄せられました。何の対応策もないのは問題!

 市役所にいて大きな地震。天井の飾り物が大きくゆれていた。どうしたら良いかわからなかったが、市から何の誘導もなかった。わくわくランドで地震にあい、プールの水が大きく波打っていて、どうしたら良いかわからなかったが、市の誘導など一切なかった。とても不安だった。防災無線から的確な情報がなく、市は何をしているのか良くわからない。など声が寄せられました。市にはマニュアルがなく、職員もどうしてよいかわからなかったようです。東北の地震では、職員が命がけで市民を守った報道がありましたが、上尾市は情けない限り。早急に誘導体制と市民への対策マニュアルを整備するよう要望し、実施するという答弁をとりました。

平方にはサイサン(ガスワン)の内陸部では東洋一のLPガスタンクがあるが
地震や災害に対する市の対応は?

 東北の地震では、都市ガスの丸いタンクが燃え上がり、少し離れた石油コンビナートでも大火災が起きていました。都市ガスは空気より軽いので爆発してもガスは上に登り燃えます。LPガスは空気より重いので、地面を這い爆発します。近隣住民の被害はLPガスのほうがはるかに甚大です。また、縦型の長いタンクは揺れが大きく、一本一本に入っているガスの量が違えば、ばらばらに揺れます。大きな揺れの場合は特に心配です。もともとこのような施設は人家のあるところには建てられないことになっています。

 平方は調整区域なので建築制限がなく、市の指導指針だけが頼りです。その指導指針でも住民の合意がなければ建たない施設です。海や川沿いにはあっても内陸部では危険なのでこんな大きなガスタンクを建てる自治体はありません。だから内陸部では東洋一なのです。上尾市は大きなタンクが何本も建つとは気が付かなかった。知らなかった。ということで建ってしまったもの。地元にあった「サイサン対策本部」も災害時の安全確保の問題で決裂しています。これは大変な問題です。市には建築を許可した責任があります。知らなかったで済む問題ではありません。今回の地震での対応と今後の対策について強く問いました。

当局答弁

 今回、サイサンから連絡はなかったので被害がなかったということ。「住民避難の視点から今後、市や地元自防災会、ガス事業者との間で、避難経路などの協議を進めることが必要と考えますので、準備をしてまいります」また、「住民の安全を確保するとともに避難所の開設など必要な処置をとります。」という答弁でした。議員でよかったと思います。今後関東直下型地震がおきる確率は70%です。対策を急ぐ必要があります。当時からのサイサンとの確認書はすべて私が保有しています。事故が起きても書類は助かるように準備してあります。どうぞ、私に力を貸して下さい!地域のみなさんも協力して備える必要があります。がんばりましょう!

高齢者世帯が増えています。そして高齢者の1人暮らしも増えています対策が必要です。

 今、5世帯に1世帯が高齢者世帯となっていて、その半分が高齢者の1人暮らしです。病気で倒れたり、家の中で転んで怪我をしても、誰にも気づいてもらえない心配、また孤独死の不安もあります。悪質訪問販売による被害も増えていたり、高齢者が高齢者を介護し、疲れ果ててしまうケースも見られます。これらの事態を防止するために、自治体には要援護高齢者等支援ネットワークをつくる義務があります。埼玉県でも全ての自治体がつくることになっていますが、昨年末でつくった市町村は64中56。上尾市は未だできていません。いったいいつになったら作るのでしょう。また、高齢者世帯は個々によって状況も違い、その状況を把握して必要な対策を立てる必要があります。全世帯調査が前提で、すでに実施している市もあり、寝たきり防止や介護状態になるのを防止している市もあります。上尾市にとっても必要と思いますが見解は?

当局答弁

 9月には作るという答弁でした。市民生活を支援するという視点がなく、お金を使おうとしない市政は問題です。せっかくできても、病気がちな高齢者世帯や独り暮らしの高齢者にとって役に立たないものでは困ります。他市の事例も研究し、市民の役にたつものにするためにがんばります!全世帯調査は以前から要望しています。人手とお金がかかるので、市政の姿勢が問題です。なぜ上尾市ではできないのか、市民のみなさんも考える必要があります。市の職員を減らせば、できないことも多くなります。皆いづれは高齢者です。連れ合いが無くなれば1人暮らしも他人事でない人もいるはずです。

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