市議会レポート17号

「後期高齢者医療制度」市議会採択 4月1日から新制度へ

今年の4月1日から、75歳以上の人と65歳~74歳の一定以上の障害を持っている人には、新しい保険が適応されることになりました。現時点では明らでないことも多く、制度として問題も多いので、安易に賛成するべきではないと思いました。しかし、議会では、通ってしまいましたので、わかる範囲で今の制度との違い、将来の見通し、みなさんが知っておいたほうがよい事をお知らせします。

夫が75歳以上で、妻が75歳以下、夫の扶養家族の場合、「夫は新しい制度の保険料を払い、妻は別途で、国民健康保険の保険料を払う」ことになります。夫、妻、ともに75歳以上の場合でも、別々に保険料は計算され、合計金額を払うことになります。

今まで子世帯の扶養になっていた方は、扶養がはずれて、新しい保険料を負担せねばなりませんが、半年間は免除されます。また残りの半年も減額されますが、1年たつと普通に払うことになります。

世帯構成と所得により7割、5割、2割の削減があります。個々の事情により複雑な計算です。3月には計算された負担額が、お手元に届きますが、疑問に思ったら市役所に連絡して、説明を聞くことをお勧めします。

こんな制度はおかしい!

公の保険制度を実施している国で、このように、高齢者だけを対象にした保険制度をつくる国はありません。政府は少子高齢化社会を迎えるので、医療費を減らすことが必要だと言っていますが、根拠となる数字が実際とは違っています。政府は保険料の伸び率を一般2.1%、高齢者3.2%で推計して抑制策が必要だと言いますが、実際の伸び率は一般、高齢者ともに平均1%となっています。架空の数字を根拠とし、高齢者や一般の負担を増やすやり方には、納得できません。私は、日本医師会が提案している案に賛成ですので、御紹介します。

「後期高齢者は「保険」というより「保障」である。一般は「保険」であり、公費を投入しないことで、後期高齢者の公費9割を実施する。これと同時に0~74歳までが負担する後期高齢者支援金は廃止する。後期高齢者に公費を集中投入しても、公費負担額は増えない」(医師会案では、高齢者の負担は保険料及び自己負担あわせても1割です)

入院した時の自己負担が増えています。高額医療費の現物給付を利用しましょう

昨年4月から、入院や手術の時、病院の窓口で負担する金額を限度額まで、とする制度が始まっています。高齢者は自動的に制度が適応されますが、70歳未満の人は事前の届出が必要です。入院や手術の前に、国保は市役所に、その他は会社等を通じ、社会保険事務所に書類を提出すれば、高額な費用を窓口で負担しないで済みます。昨年から自己負担額がとても増えていますので、ぜひ利用しましょう。

2月3日投票の市長選挙の対応について

秋山かほると市民のネットワークは、12月21日議会終了後、22日に緊急で会議を開き、対応を協議しました。すでに、自民・公明が推すであろう、現職市長の後継として、元市職員で、市議を一期勤めた島村さん、未来の会の黒須さん、元県議の尾花さん、共産党の山岸さんの立候補が予定されていました。秋山かほるは市民派無所属ですが、ぜひ市長になったら実施して頂きたい政策がありますので、「政策協定を結ぶ」という形で取り組むこととし、以下の4点を確認しました。以降、結べる可能性のある「黒須さん」「尾花さん」と協議の結果、残念ながら、黒須さんとは1点目で合意には至りませんでした。 尾花予定候補と次の4点で協定を結ぶことができましたので、お知らせ致します。

(1)上尾駅改修について

現在の工事を見直し、バリアフリー基本計画をつくり、交通バリアフリー法に則った駅改修とする。市で行うバリアフリー事業は駅周辺を中心に進める。

 こちらの案では工事を白紙に戻すこと、市民負担6分の1で済む駅改修とすることになっていましたが、「交通バリアフリー法に則った駅改修とする」ことで主旨は同じとして合意しました。まだJRの通路を壊していないので、駅支障移転費用の24億円をJRに支払う義務は生じないと思いますが、早くしないと間に合いません。

(2)上尾駅東口再開発事業について

近隣住民や市民生活に大きな影響のある、日照権、交通渋滞、既存店舗との話し合いを重視し、これら関係団体の合意をとってから事業を進める。また、話し合いの経過を市民に公表する。

 市は全てが決まってから、説明会を開くと言っています。しかし、今、暮らしている人たちに大変な迷惑がかかるような開発ではいけません。全てを決める前に、対策を話し合うべきです。特に、あの狭くて混雑する道しかない場所に、周辺整備もなく、157台もの駐車場、540台もの駐輪場をつくり、桶川マインなみの面積の商業施設をつくるなんて、対策がなければ、近隣は大迷惑。新しく来る人も、店も大変です。

(3)上尾バイパス事業について

ロッテリア付近を横断する場所は、大渋滞が見込まれるため、都市計画決定ではバイパスは地下通過となっている。通学路の安全性も鑑み、都市計画決定通りの事業を進める。当面、地下横断道路ができないとすれば、側道も専用道路使用時の共用とし、それまではロッテリア付近の横断道路は使用を凍結し、既存道路の使用を優先する。

 現市長の地元では、早く用地買収を望む声や、道の駅の用地買収を望む声が聞こえました。しかし、物事には道理があります。都市計画決定を曲げてまで進めても、道路がつながらなければバイパスの意味がありません。生活道路が毎日大渋滞で、不便だけが10年以上も続くなどという事態は避けねばなりません。

(4)予算配分について

予算配分は、高齢者支援、障害者支援、子育て支援など、地域で生活する人たちの利便性や生活向上に重点をおくこと。

 今、政府与党は「改革政治」のもと、大企業や年収2千万円以上の人たちを優遇する政策を続ける一方で、年金生活者、障害者、母子家庭、小規模事業所、労働者には、負担を増大させる政策を続けています。せめて、市政はこれらの人たちを助ける政策を実施して欲しいと切に思い、お願いしました。

以上4点について、市長になったら実行する事項として尾花正明さんと「政策協定」を結びました。ぜひ、がんばって頂き、市民のための市政を実現して欲しいと思います。

12月3日が投票日で、翌々日の5日に議案書が配付され、一般質問の通告締切日でした。傍聴のみなさまに於かれましては、選挙で忙しかったにも係わらず、暮れの忙しい中においで頂きまして本当にありがとうございました。1期4年間、大きな政党の後ろ盾もなく、私が議員として、歩んでこられたのも、一重にみなさまのおかげだと思います。そして、この会報を読んで、私を応援してくださった、全てのみなさん、ありがとうございました。今後ともみなさんの役にたつ議員として活動できるようがんばります。どうぞ、引き続きの御指導、御意見を宜しくお願い申し上げます。

秋山かほるの一般質問

来年度の予算編成で、「子育て支援」「高齢者支援」「障害者支援」が どのようになるのか問いました。

政府は、母子家庭への財政支援を減らしたり、年金生活者の税金や負担を増やしたり、障害者やその施設への支援を減らす仕組みをつくったり、また、法律を変えて若い世代ががんばって働いても食べていくのが精一杯という仕組みをつくったりしています。 国がやっているのだから、市だって同じでは困ります。多くの人たちが安心して暮らせないということは、社会の不安にも結びつくのです。たった1時間の許された時間。私にも、何かできることがないか!!と思って取り組みました。

母子家庭の自立支援、土日の相談体制は検討してもらえることになりました。 幼児を育てる方々への支援「つどいの広場」の拡充も検討されます。 病時・病後時保育も拡充を検討してもらえます。 私立保育所への補助金の削減には、個別に対応してもらえることになりました。 高齢者がいつまでも健康で過ごせるように、元気体操会場を10ヶ所増やせます。 障害者施設への具体的支援も検討してもらえるそうです。

上尾市の水道事業について、調べて欲しい、という要望がありましたので、問いました。その結果以下のことがわかりました。

水道事業の業務委託は、コストの縮減、質の高いサービスの確保を考慮し取り組んでいるそうです。

入札の結果、検針事務は㈱サイタマ・ユウセイが24年間同じ業務を、徴収事務は同社が9年間請負、年間計、約1億円の委託料です。浄水場監視・保守業務は16年間日本環境クリア(株)が、また、漏水修繕待機業務は26年間、上尾市菅工事協同組合が委託を受けています。市の水道事業は、もっと調べる必要がある。これが率直な感想です。

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