新型コロナウイルスに関する上尾市への緊急要望書
新型コロナウイルスの流行とこれに対する市民生活への影響を受け、
2020年4月15日、無会派議員の連名による下記の緊急要望書を上尾市長及び教育長に対して提出致しました。
2020年(令和2年)4月15日
緊急要望書
上尾市長 畠山 稔 様
上尾市教育長 池野 和己 様
春暖の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、新型コロナウイルスの猛威にさらされた世界経済は予断を許さない現状であり、各国は、国民生活の救済と経済を維持するために総力を挙げて取り組んでおります。しかしながら、ウイルスの封じ込めは大変難しく、感染拡大は世界のモノの貿易量の最大32%減が予想され、09年金融危機(13%減)を大幅に上回る戦後最悪の結果を招くとWHOは警告しています。現に上尾市とも関連の深い自動車産業は、欧米における生産を停止しており、再開の目途もたっておりません。大企業はその利益を外需に頼り、そのもとには多くの国内中小企業があり、少なからずの影響を及ぼしています。
日本では、7都府県に緊急事態宣言が出され、市民生活は大幅に制限されております。
感染拡大の防止は喫緊の課題であり、すでに兆しが見える医療崩壊を防げるかの攻防であり、埼玉県ではPCR検査が少ないにも関わらず、陽性患者が病院に入れず自宅待機者の急増が報告されています。また、勤め先企業の休業により、収入が減少する市民も多く、自粛する個人事業主の困窮も報告されています。市民生活が逼迫する中、国も政策を出していますが、自治体も創意工夫で市民を助ける政策を出しています。上尾市は県内でも比較的財政規模が大きな市ですが、市民病院も市営住宅もありませんしかし、現在の状況は緊急事態です。このような時こそ、住民に最も身近な自治体として生活目線からの良い政策を実施して頂きたく、連署をもって提言致します。
尚、下記の要望については、感染拡大の影響を受ける地域経済や住民生活の支援を目的に創設された政府の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」の活用についてもご検討下さい。
- 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた以下の方々への緊急な現金給付又は返済免除を前提とした貸付を検討してください。事業者の売上が急激に回復した場合は確定申告時の返済を条件にする
1、市内事業者で外出自粛の影響を受け、50%程度売り上げが減少した店舗への家賃補助。
2、世帯主のいる配偶者で営業自粛の影響を受け、50%程度収入が減った人への生活補助。
- 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で内定取り消しを受けた学生及び離職を余儀なくされた人を「会計年度任用職員」として、早急に臨時募集をして下さい。神戸市、成田市、桐生市、豊中市を参考に。
- 生活困窮相談や市内の生活困窮者へは、自立支援法と生活保護法による速やかな救済、及び埼玉県社会福祉協議会が実施している「一時的な資金の緊急貸付制度」につなげられるよう周知と努力をお願いします。
- 新型コロナウイルス感染防止のため、市職員のテレワークを実施して下さい。戸田市を参考に
- 市内事業者に対して、新型コロナウイルス感染予防対策である、いわゆる「3つの密」を避けるための留意点の周知をお願いします。また、市内従業者の安全のために、健康状態の把握に努めるとともに、換気の徹底の指導もお願いします。
- 緊急事態宣言を受け、学校の休校が長引いています。この事態はいつ収束するかも未定です。新学年や新入生の大事な時期であるにも関わらず、学力の低下や運動不足、ストレスからの家庭内暴力の増加も懸念されています。よって教育委員会に、以下の実施を要望します。
1.学年別、又はクラス別、体育館、又は校庭に於いての登校日を実施し、家庭学習の計画を伝えると同時に児童の様子の把握に努める。その場合、感染防止の観点から、水道を使用しないように水筒を持参させて下さい。
2、1月補正予算で成立し、4月7日緊急経済対策で実施加速が決まった、1人1台のパソコン整備予算を活用し、オンライン授業の検討をすること。最も先進の佐賀県を参考にして下さい。
以上、連署をもって要望します
上尾市議会議員 津田賢伯
上尾市議会議員 佐藤恵理子
上尾市議会議員 小川明仁
上尾市議会議員 秋山かほる